「高次脳機能障害なし」の診断から逆転で3,750万円を獲得した事例

「高次脳機能障害なし」の診断から逆転で9級を取得し、3,750万円を獲得した事例
ご依頼者 K様 30代男性/ 技術職 (ご依頼当時)
後遺障害内容・部位 高次脳機能障害
傷病 頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫、外傷性クモ膜下出血、脳挫傷
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ご依頼の経緯

青木弁護士: お会いする少し前に、脳神経外科の主治医の先生から高次脳機能障害はないという内容の後遺障害診断を受けておられましたが、どういう感覚だったのですか?

Kさん: 主治医の先生は、診断の時、脳画像だけ見て、あとは手足が動くのかを確認しただけでした。 ただ、私は、手足がどうというよりも、性格が変わった気もするし、言葉も出にくくなっていたし、そういうことの方がよほど気になっていました。 しかし、主治医の先生からは、特に問題ないし、様子を見るしかないと言われました。 医師が言うのだからそうなのであろうとも思いましたが、それでも残された症状について、賠償金を全く受け取らないという結果が正しいのかどうか、事故の後に自分に生じた変化は、事故による障害ではないのかどうかについて、釈然としない思いでいました。 知識がなく、自分では答えを出すことができなかったので、誰かに相談しようと思いました。 地元の浦和に高次脳機能障害など交通事故人身障害の専門家がいないかと調べたところ、浦和総合法律事務所のホームページを見つけ、電話してみることにしました。

最初の面談

青木弁護士: 初めてお会いした面談の時は、どんなお気持ちでしたか?

Kさん: 弁護士の方と話すのは初めのことで、交通事故で弁護士に頼むというイメージも、あまり持っていませんでした。 弁護士の方にお願いするのが良いのかもよくわからないまま事務所にお邪魔しました。 そんなに症状があるわけではなかったし、主治医の先生からも特に問題ないと言われていたので、「うちではちょっと難しい」と断られるのかと思っていました。 しかし、青木先生は結構ぐいぐい来ましたよね(笑)。 高次脳機能障害について、9級を取得できないか、これまでの医療記録を見た上で取り組んでいきたいというお話でしたね。 私はとにかく、解決方法を考えていただけるのだと思いました。そして、私もやれるだけのことはやってみようと思うことができました。 また、青木先生のぐいぐい感から、私の件を、弁護士に頼んでもいいんだと思いました。いろいろ相談しようと思えました。

後遺障害の診断・医師面談

青木弁護士: その後、後遺障害の診断のため、高次脳機能障害なしという診断を受けた病院に、私青木と共に赴くことになりますが、あの時はどんな思いでいらしたのですか?

Kさん: あの先生は、うちでは手に負えないというスタンスでした。 入院先だった病院から紹介を受けて通院を始めた当初から、「(患者を)投げられても困る。うちでは診断書は書けないんです。」と言われましたが、「書いてもらえないと困る」と訴え、やっと書いてもらいました。それが、高次脳機能障害なしという診断書でした。 ですので、青木先生が一緒に行ったとしても、「うちではできない」と言われると思っていました。 青木先生と主治医の話が始まると、「いったいどうなるんだろう」とドキドキハラハラして見守っていました。 青木先生は、下から物を言ってはいましたが、主治医の先生が、とても面倒くさそうに話を聞いている中、さらに、様々な書類を示しながら、いろいろな話を続け様にしておられ、「これで診断書を書いくれるのかな?怒られるのでは??」と、ドキドキして聞いていました。 すると最後には、主治医の先生が折れ、検査機関を紹介してくれることになりました。 この時は、流石だなと思いました。 青木先生は、初回検査の時も同行して下さり、検査機関の先生からも、「こんなこと、医者がすることではない」などと言われ、内心、ハラハラしていましたが、青木先生から必要な検査も指定していただき、その後、2回、検査機関に赴いて、無事、検査を終えることができました。 検査結果を待って、再び、青木先生と共に、主治医の下を尋ねました。 このときは、青木先生が、後遺障害等級の申請に必要な書類の下書きを全て準備してきて下さり、検査結果と共に主治医の先生に見てもらいました。 青木先生からは、主治医の先生にどこに何を書いていただくかといった細かな指摘までしていただき、あとは書類の完成を待つばかりとなりました。 しばらくして、書類ができあがり、後遺障害の等級申請をすることになりました。

後遺障害9級の取得と示談交渉

青木弁護士: 後遺障害9級獲得のご報告をしたときの心境を教えて下さい。

Kさん: 等級申請から2か月くらい経つと、9級を取得したという知らせを受けました。 最初のお話のとおりになったので驚きましたし、これで、賠償金を受け取れるのかも知れないとも思いました。 間もなく、保険会社に対し請求を出したという知らせを受けましたが、数週間経っても回答を得られず、保険会社が弁護士を付けてきたと聞きました。 弁護士が付いたと聞き、面倒なことになったのかなと思いましたが、直に、回答の知らせがあり、そこから半月程度で裁判基準を超える金額での示談に相手弁護士が応じてきたという報告を受けました。

[青木弁護士のコメント]~示談交渉上のポイント この件では、実況見分調書に基づき、裁判所に持ち込んだ場合に考えられる最大限こちらに有利なストーリーに基づきK様の過失割合を設定し、さらにK様の過失はそれ以上に小さくなる可能性も十分あることを主張・立証しました。 他方で、一見、何の問題もなく働いているように見えるK様は、実は事故前、一流証券マンを経て、知人とベンチャー企業を立ち上げた、極めて優秀な頭脳の持ち主であり、 この事故により、事故前と比べると、相当程度労働能力を失っておられることを強く主張し、ご本人やご家族の精神的苦痛は通常の裁判所基準でも評価し尽くされるものではないと主張し、裁判基準超えの増額慰謝料の取得にも成功しました。

感想

青木弁護士: 最後に、ご依頼のご感想を聞かせて下さい。

Kさん: 今思えば、依頼した時は、まだ不安の方が大きかったと思います。 インターネットを調べると、弁護士に依頼されるケースは、高次脳機能障害であってもかなり重く、寝たきりとか、臭いが分からないとか、全く記憶ができなくなったといった人の事例ばかりだったので、私のように分かりづらい症状で、しっかりした金額の賠償金をもらうのは無理だろうと思っていました。 最低限の賠償金で終わると思っていました。 しかし、病院同行で、話を聞いたり、ご依頼後、青木先生と何度もお会いするうち、ちゃんとした補償を得られるのではないと、少しずつ思えるようになっていきました。 ひと通り、後遺障害等級の認定が終わって、保険会社とやりとりをしてもらっている時期は不安でしたが、最後の結果を聞いて、安心しましたし、流石と思いました。 今の私の、この状態だったら、仕事もできるかもしれないし、ここまでの賠償金は必要ないかもしれないと思いますが、それでも、事故で失ったものもあると思うし、私も母も、精神的な面での負担は大きかったと思うので、その部分を埋める結果になった思います。 賠償金の金額ということではないけど、辛いこともあったので、このような形で認めてもらえたのは、嬉しく思います。 お願いして、本当に良かったと思っています。青木先生、浦和総合の皆さん、長いことお世話になり、ありがとうございました。

真の交通事故被害者救済に向けて~弁護士法人オールイズワン~
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