むち打ち後の「めまい」につき12級を取得した専業主婦の方について、1,066万円で示談解決した事例
むち打ち後の「めまい」につき12級を取得した専業主婦の方について、1,066万円で示談解決した事例
後遺障害内容・部位 | 頚部受傷後のめまい |
診断名・症状名 | |
後遺障害等級 | 12級13号 |
主な自覚症状 | めまい |
オールイズワンに後遺障害等級認定・示談交渉サポートを受ける前と
受けた後の違い
賠償項目 | 獲得金額 |
後遺障害慰謝料 | 290万円(裁判基準) |
後遺障害逸失利益 | 514円(裁判基準超)※1 |
傷害慰謝料 | 118万円(裁判基準) |
休業損害(主婦の休業損害) | 144万円(裁判基準超)※2 |
合計額 | 1,066万円(裁判基準超) |
※2 主婦の休業損害 全治療期間を通じ、事故前被害者の方がこなしていた家事の80%ができなくなったことが認められており、裁判基準を大きく上回る解決です。
ご依頼の経緯
義理の息子さんが先に事故に遭われ、当弁護士法人にご依頼を頂いていたところ、被害者の方が信号待ちの停車中に事故に遭われ、ご紹介で相談においでになりました。後遺障害診断書の作成を間近に控えられ、診断書作成に関するアドバイスの段階から受任することになりました。
結果(後遺障害部分)
被害者の方は、約6か月間、整形外科に加え耳鼻咽喉科に通い治療を続けました。ちょうどその6か月が経とうとする頃、通院先の耳鼻科の先生から私の所に、後遺障害の診断のためにどのような検査をすればよいかと問合せが入りました。 そこで、めまいについて後遺障害12級の認定を受けるために必要な検査について、主治医の先生とご相談させていただき、バランス感覚を図るロンベルグテスト、マンテストに加え、眼球の異常な動きをフレンツェル眼鏡という特殊な眼鏡で観察する眼振検査をしていただくことになりました。 このように当事務所では、後遺障害診断に際して、ご通院先の病院の先生と、時には話し合い、時には書面の形で、必要な検査の指定や正しい後遺障害等級認定を受けるためにご記載いただくべきことを伝えることにしています。 この後遺障害診断にあたっての、主治医の先生に対するアドバイスと言いますか、事前のコミュニケーションが、正しい後遺障害等級認定を受けるためには極めて重要です。 先日、当事務所のご依頼者で、むち打ち症で後遺障害14級の認定を受けた方がいらっしゃいましたが、それからしばらくして、その方と乗用車に同乗していて事故に遭った方から相談の電話がありました。 聞けば、むち打ち症で後遺障害等級申請をしたけれども、後遺障害非該当という認定だったと言います。早速、後遺障害診断書を送っていただくと、通院頻度に大差はありませんでしたが、後遺障害の等級認定を受けるためにしていただきたい検査結果の記載はなく、自覚症状の記載も、極めて等級の認定を受けるのは難しい内容でした。 主治医の先生は、医療の専門家ですが、損害賠償については当然ながら素人です。後遺障害診断書の作成にあたっては、後遺障害問題に通じた弁護士のアドバイスを受けることが、正しい等級の認定を受けるためにも、その後の示談交渉や訴訟に備えるためにも必要です。 本件では、事前に主治医の先生と、必要な検査や後遺障害診断書の記載について協議できたこともあり、苦しいめまいの症状について、後遺障害12級の認定を受けることができました。 本件の被害者の方も、当弁護士法人の後遺障害等級認定サポートを受けられ、頚部から右手にかけてのしびれと頭痛について、14級の認定を受けることができました。
示談交渉の経緯
12級が取得できれば、14級に留まる場合と比べると、賠償金は約3倍の標準になってきます。したがって、勝ち負けで言えば勝ち試合と言えそうですが、それでもその先、どのような交渉をするかによって獲得金額には大きな差が出てきます。 当事務所では、本件の示談交渉の冒頭で、被害者の方に生じているめまいの症状の詳細や検査結果の意味、めまいが生じている医学的な原因などについて詳細な主張を行いました。 そのため、相手保険会社からの初回回答は、全体としてみればまずまずと見ることができるものではありましたが、それでも、慰謝料が裁判基準の80%であったり、本件では12級が認められており、症状について医学的な証明がなされていると認められているにもかかわらず、医学的な証明がなされていない場合の基準で慰謝料の算定をしてくるなど(めまいについて、12級が認められる場合と14級しか認められない場合の違いは、医学的な証明あったと認められるかどうかによります。)、裁判基準を大きく下回る回答でした。 そこで、めまいにより被害者の方の家事労働に生じている制限を事細かに主張し、また、被害者の方の抱えているめまいの症状が内耳障害という医学的根拠のある難治性のものであること、及び、このような器質的病変の存在は、ロンベルグテスト、マンテスト、温度眼振検査の各陽性所見が裏付けていることなどを訴え、裁判基準以上の譲歩案を保険会社から引き出すことに成功しました。
所感、争点
当法人では、めまいの症状に悩む被害者の方々の示談交渉や、家事労働ができなくなって家族に迷惑を掛けてしまうと嘆く方々の示談交渉を度々請け負い、結果を出してきています。 等級取得の段階での弁護士関与の必要性は言うを俟たないところですが、示談交渉についても、弁護士によって大きく差が付くところです。 特に、本件のように、労働能力の喪失期間について、医学的な主張によって差が付く場合や、主婦の家事労働の労働能力制限が問題となる場合は、弁護士による差がより大きく開きます。 それだけに、医学的主張や示談交渉そのものに長けた弁護士へのご依頼がポイントとなります。