解決実績

首の痛み・腕のしびれについて12級を取得し、1,250万円を獲得した事例

項頚部痛・左上肢のしびれについて12級を取得し、1,250万円を獲得した事例

首の痛み・腕のしびれについて12級を取得し、1,250万円を獲得した事例

項頚部痛・左上肢のしびれについて12級を取得し、1,250万円を獲得した事例
後遺障害内容・部位 左項頚部~上背部の慢性持続性疼痛、頚椎動作痛、左手筋力低下(もともと左利き)、左手関節橈側~左手指(母指・示指)のしびれ、左母指・示指指尖の熱感
診断名・症状名
後遺障害等級 上記症状について、12級13号を獲得
主な自覚症状 首の痛みと左手親指・人差し指のしびれ

オールイズワンに後遺障害等級認定・示談交渉サポートを受ける前と
受けた後の違い

賠償項目 獲得金額
後遺障害慰謝料 290万円(裁判基準)
後遺障害逸失利益 757万円(裁判基準超)※1 ※2
傷害慰謝料 133万円(裁判基準)
休業損害(有給消化分) 57万円(裁判基準超)
その他 13万円
合計額 1,250万円 (裁判基準超)
※1基礎年収  6,510,000円
※2逸失利益  裁判所では、労働能力喪失期間を10年以内で切る判断がなされる例が多く、また、本件では定年の問題もあり、10年分を下回る判断がなされる危険もありましたが、10年分の逸失利益を50万円以上上回る解決となりました。

ご依頼の経緯

追突事故以来、首の痛みと左手の痺れが強く、良い整形外科の紹介を受け、賠償金もきちんとお受け取りになりたいと当弁護士法人に相談においでになり、ご依頼を受けました。

結果(後遺障害部分)

被害者の方は、事故の時から一貫して、首の痛みと左手の特に親指と人差し指の痺れを訴えておられました。しっかり治療を受けたいというご希望もあり、私の紹介先の整形外科に通院していただきながら、後遺障害等級認定の準備をしました。

 

早々にMRI検査をしていただいたところ、頚椎の5番目と6番目の椎体間の椎間板が突出し、左椎間孔の狭小が見られるという画像所見であり、これは、被害者の方の左手の親指と人差し指に強い痺れが続いていることを裏付ける医学所見でした。

 

また、後遺障害診断の際に左腕の深部腱反射テスト(打検機というスチールの棒の先に固い三角型のゴムが付いた器具で、肘や手首を叩いて反応を確かめる検査)をしたところ、左上腕二頭筋の反射が低下しており、これも、左手親指と人差し指に痺れが続いていることと整合する所見でした。

 

事故から18日目に行った深部腱反射テストでも左上腕二頭筋の反射が低下していたことが分かり、被害者の方の左手の痺れを医学的に証明することができることになりました。スパーリングテストとジャクソンテストのいずれも左側に陽性反応があり、徒手筋力検査でもことごとく左側に低下が存し、左利きであるはずであるのに左の握力が低下し、左手の親指と人差し指に知覚異常も認められました。

 

万を辞して等級申請したところ、見事12級の認定を受けることができました。

 

むち打ち症で12級の認定を受けるには

むち打ち症について12級の認定をうけるためには、上記のとおり、事故により生じた神経症状が医学的に証明できなければなりません。特に、MRI画像所見と深部腱反射の低下所見が、神経症状の生じている部位と整合するものでなければ、まずもって12級の認定を受けることはできません。

 

また、MRI検査結果は事故から3か月以内のもの(当弁護士法人では、2か月以内にMRI検査の予約日が入るように予約していただいています。)、深部腱反射テストの低下所見は事故から十数日程度のうちに得られたものがないと、外傷性の頚椎・腰椎の神経症状の医学的裏付けという評価を受けることはできません。

 

自賠責保険の等級認定手続では、医学の教科書どおりに症状と医学所見が整合していない限りは、医学的な証明はなされていないという評価がなされるからです。

 

とにかく交通事故でむち打ち症を負われた方は、まず、後遺障害問題が分かる弁護士にご相談下さい。むち打ち症による後遺障害が14級の認定を受けるか12級の認定を受けるかで、受け取ることのできる賠償金は3~4倍の開きがあります。初動を間違えば、賠償金額は大きく変わってくることがあるのです。

示談交渉の経緯

本件では、むち打ち症につき12級の認定を受けることができたことが、獲得賠償金を大きく押し上げましたが、示談交渉を裁判基準で成し遂げたことも、多額の賠償金獲得に大きく寄与しました。

 

さらに、裁判所では、12級の神経症状の場合について、労働能力喪失期間を10年間以内と認定するケースが多くありますが、本件では、10年間分の逸失利益を50万円以上上回る金額の認定を受けました。定年の問題もあり、訴訟では10年間分を下回る認定がなされるリスクもあったため、早期解決の点も含め、被害者の方に大変お喜びいただくことができました。

所感、争点

むち打ち症に関する後遺障害12級の認定は、近頃益々難しくなっているように思われ、むち打ち症で後遺障害を認められる人の1%にも満たない確率でしか認定はなされていないと思います。
このように、12級の認定を難しくしているのは、教科書どおりの認定をしてくる自賠責保険の等級認定手続の仕組みに原因があると共に、後遺障害問題に関与できる弁護士の数があまりに少ないことも、その一因であると思われます。

 

本件の被害者の方の事故前の年収を前提とした場合、首の痛みと左手の痺れについて、後遺障害14級しか認められなければ、裁判基準での示談解決に成功したとしても、賠償金額は350万円程度でした。
しかし、万全の等級申請を行い12級の認定を受けることに成功し、かつ、裁判所基準で示談できたことにより、賠償金額は1,250万円となったのです。
声を大にして申し上げます。事故に遭ったらまず弁護士にご相談を!