交通事故で家族が高次脳機能障害に…家族会とは?参加するメリットと探し方を解説


交通事故で高次脳機能障害となった被害者の家族の方は、さまざまなストレスを抱えやすいものです。
ただでさえ、介護や日常生活のサポートなどで身体的・経済的・精神的に大きな負担を抱えている上に、本人が怒りやすくなったり、物忘れが激しくなったりしたことで、つい苛立ってしまうことも多いでしょう。
その上、高次脳機能障害は外見からは分かりにくいため、自分の苦労が周囲の人や社会に理解してもらえない、といった悩みを抱えている方も多いです。
このような状況で支えとなるのが、「高次脳機能障害の家族会」です。家族会では、同じ立場の人同士が情報交換や交流を行い、悩みや経験を共有することができます。
この記事では、高次脳機能障害の家族会の概要や活動内容、参加するメリット、家族会の探し方などについて、交通事故に詳しい弁護士が解説します。
高次脳機能障害の家族会とは
高次脳機能障害の家族会とは、高次脳機能障害の当事者を支える家族が集まり、情報交換や交流を行う団体のことです。
同じ立場の人同士が交流し、これまでの経験や悩みを共有することで、少しでも精神的な負担を軽減することができます。
それだけでなく、参加者が障害や福祉制度に対する理解を深めたり、高次脳機能障害に対する理解を社会に広げたりする活動も行われています。
家族会に参加することで、一人で悩みを抱える孤立感から解放され、前向きな明るい気持ちで被害者本人に対処していくことも可能となるでしょう。
高次脳機能障害家族会の活動内容
高次脳機能障害の家族会では、団体によって異なりますが、主に次のような活動が行われています。
定期的な交流会や情報交換会
多くの家族会では、定期的に交流会や情報交換会を開催しています。
交流会では、以下のようなことをはじめとして、参加者同士で何でも自由に話し合うことができます。
- 介護や日常生活で困っていること
- 家族との関係に関する悩み
- 本人の就労に関する悩み
- 将来に対する悩み
- 福祉制度の利用方法 など
同じ経験をしている人同士だからこそ理解し合えることも多く、「自分だけではない」と感じることが、大きな心の支えになることでしょう。
また、息抜きのためにリクリエーションを実施し、家族同士の親睦を図っている団体も少なくありません。
講演会や勉強会
家族会では、医師や作業療法士、社会福祉士、弁護士などの専門家を招き、講演会や勉強会を開催することもあります。
主に取り扱われるテーマとして、次のようなものが挙げられます。
- 高次脳機能障害の症状やリハビリの進め方
- 家族の接し方やコミュニケーションをとる方法
- 利用できる福祉制度
- 障害年金、その他の給付制度
- 交通事故の損害賠償に関する知識
専門家から詳しい話を聞くことで、正確な知識を得て、今後の生活に役立てることが可能となるでしょう。
相談活動や支援活動
家族会の中には、家族からの相談を受け付けたり、医療・介護・福祉・教育・就労等をはじめとする各種支援機関と連携したりして、被害者や家族の生活をサポートする活動を行っているところもあります。
本人への接し方から経済的な悩み、福祉制度の利用方法など、さまざまな悩みを専門の相談員に相談し、精神的な負担の軽減を図るとともに、福祉サービスなどの支援機関につないでもらうことも可能です。
社会に向けた啓蒙活動
高次脳機能障害に対する社会的な理解は、まだ十分とはいえません。重度の患者を除き、見た目は普通であるため、本人や家族が社会から理解されずに苦労することも多いです。
そのため、家族会によっては、高次脳機能障害への理解を広げるために以下のような活動を行っているところもあります。
- 講演会の開催
- パンフレットの配布
- 地域や学校での啓発活動
- 行政への各種要望
このような活動を推進することで、高次脳機能障害の患者や家族が行きやすくなる社会の実現を目指しているのです。
高次脳機能障害家族会に参加するメリット
高次脳機能障害の家族会に参加することで得られる具体的なメリットとして、以下のことが挙げられます。
同じ立場の家族と悩みを共有できる
高次脳機能障害の患者の家族は、介護などで大きな負担を抱えている上に、「社会から理解されない」という気持ちから精神的にも孤立しやすいものです。
しかし、家族会に参加することで、同じ立場の人たちと悩みを分かち合い、共有することができます。自分の悩みを話すだけで気持ちが軽くなることもあるでしょうし、他の家族の話から学べることもあるでしょう。
本人への介護や接し方について具体的な情報を得られる
ほとんどの家族は、高次脳機能障害に関する専門的な知識が乏しいまま、介護や日常生活のサポートを強いられているのが実情です。
そんなとき、家族会に参加すれば、本人への介護や接し方について、他の家族から実際の経験に基づいた具体的なアドバイスを聞くことができます。
講演会や勉強会、相談支援などにより、専門的かつ有益な話やアドバイスを受けることも可能です。
利用できる福祉制度や相談先を知ることができる
高次脳機能障害の当事者や家族は、経済的な負担を軽減するためにも、障害年金や就労支援、その他の各種福祉サービスを適切に受けることが大切です。
交通事故の加害者への損害賠償請求も、適切に行う必要があります。
しかし、これらの制度は複雑で分かりにくいことも多く、「知らないために利用していない」というケースも少なくありません。
家族会に参加すれば、他の家族や専門の相談員から情報が得られるため、必要な福祉制度や相談先を知ることができます。
精神的な負担を軽減できる
家族会に参加し、他の家族と交流するだけでも、「一人ではない」と感じられるようになり、精神的な負担が軽減されるでしょう。
介護や本人への接し方などで、適切な対応をとれるようになることによっても、精神的な負担の軽減が期待できます。
また、福祉制度などを利用して必要な支援を受けることも、精神的な負担の軽減につながるはずです。
家族会に参加することで、一人で悩みを抱え込んでいた状態から解放され、今後の生活への活力となることでしょう。
高次脳機能障害家族会の種類
高次脳機能障害の家族会には、運営主体や活動範囲によっていくつかの種類があります。ここでは、代表的なものをご紹介します。
- 地域で自主的に運営しているもの
- 自治体や公的支援機関が運営しているもの
- 医療機関やリハビリ施設が関与しているもの
- NPO法人などの民間団体が運営しているもの
- 全国規模で活動しているもの
このように、地域での交流を重視したものから、専門家が関与するもの、全国規模で活動する団体まで幅広い種類があります。家族の状況や目的に応じて、自分に合った家族会を探すとよいでしょう。
高次脳機能障害家族会を探す方法
高次脳機能障害の家族会を探すためには、次の3つの方法が考えられます。
医療機関から紹介を受ける
脳神経外科やリハビリ科がある医療機関では、高次脳機能障害の家族会に関する情報を把握していることが多いです。
まずは、治療やリハビリを受けた医療機関で、主治医や医療ソーシャルワーカーなどに相談してみるとよいでしょう。
自治体や公的支援機関に相談する
多くの都道府県や市区町村には、障害福祉課や高次脳機能障害支援拠点機関などの相談窓口が設けられています。
行政の窓口への相談には、福祉サービスや地域の支援制度も併せて案内してもらえることが多い、というメリットもあります。
インターネットで検索する
自分に合った家族会を探す方法としては、インターネットで検索することが有効です。
「高次脳機能障害 ○○県」
「高次脳機能障害 ○○市」
このようなキーワードで検索すると、いくつかの団体が見つかるはずです。気になる団体があれば、電話やメールで問い合わせてみましょう。
高次脳機能障害家族会への参加に費用はかかる?
参加費の要否は団体によって異なり、無料のところもあれば、年会費として数千円が必要なところもあります。
地域で自主的に運営している団体では無料のところが多いですが、交流会などに参加する際には、お茶代として数百円かかることもあります。
全国規模で幅広い活動をしている団体では、活動費や会場費、資料作成費などが必要となるため、会費制としているところが多いです。
高次脳機能障害に強い弁護士ができること
交通事故で高次脳機能障害になった被害者の家族の方は、損害賠償請求について弁護士に相談してみることをおすすめします。弁護士のサポートを受けることで、以下のメリットが期待できます。
- 適正な賠償金額の目安が分かる
- 後遺障害等級認定申請をサポートしてもらえる
- 保険会社との交渉を任せられる
- 将来の介護費や逸失利益などを適正に請求してもらえる
- 慰謝料を弁護士基準で請求してもらえるため、賠償金の増額が期待できる
高次脳機能障害で適正な賠償金を受け取るためには、専門性の高い知識や経験が要求されます。相談する際には、高次脳機能障害に強い弁護士を選ぶことが大切です。
まとめ
交通事故で高次脳機能障害になり、後遺障害を抱えてしまうと、本人をサポートする家族にも、長期的に大きな負担がかかってしまいます。
精神的な負担を軽減するためにも、必要な情報や支援を受けるためにも、家族会の参加を検討してみてはいかがでしょうか。
経済的な負担を軽減するためには、損害賠償請求を適切に行うことも重要です。賠償問題で困ったときは、高次脳機能障害に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人オールイズワンは、交通事故の高次脳機能障害のサポートに数多くの実績と経験があります。お困りの際は、お気軽に当事務所にご相談ください。




