60代男性が左足を膝上で切断して4級を取得し5,000万円で示談解決した事案
60代男性が左足を膝上で切断して4級を取得し5,000万円で示談解決した事案
後遺障害内容・部位 | 1下肢を膝関節以上で喪失 |
診断名・症状名 | |
後遺障害等級 | 4級5号 |
主な自覚症状 | 幻肢痛 |
オールイズワンに後遺障害等級認定・示談交渉サポートを受ける前と
受けた後の違い
賠償項目 | 獲得金額 |
後遺障害慰謝料 | 1,670万円(裁判基準) |
後遺障害逸失利益 | 2,590万円(裁判基準) |
傷害慰謝料 | 275万円(裁判基準) |
休業損害(本人分) | 280万円(裁判基準) |
介護関連費用(義肢装具代を含む) | 690万円※1 |
付添看護費・自宅付添費 | 130万円 |
その他 | 35万円 |
合計 | 5,670万円(裁判基準超) |
※1下肢切断の後遺障害については、上肢切断の場合と同様、裁判所があまり介護費用の認定をしてくれないところで、被害者の方自身、事故後も自分のことは自分でできると仰る方でしたが、そうは言っても生じている様々な支障について訴え、介護費用の取得に漕ぎ着けました。
ご依頼の経緯
〈どのような事故だったか〉
被害者は60歳代の男性で、自転車で出勤途中、信号を渡ろうとしたところ、左後方から右折してきたトラックに左足を巻き込まれ、膝上での切断をしなければならなくなった事故でした。
〈どうして重症を負ったのか〉
重傷被害の事例の中には自転車走行中の事故が多くを占めます。本件もそのような事例の一つですが、被害者の方がやや目に不自由を抱えておられたことからトラックの動きを予測できなかったことも、重大な被害を招いた原因の一つでした。
〈この事案の特徴〉
奥様は小さなお子様を抱え仕事もままならず、ご主人が事故に遭われたことで経済的にも大きな不安を抱えて相談においでになりました。
〈ご依頼の経緯〉
そんなご家族の状況を見かねて、被害者の方の勤務先会社の上肢の方が当法人のホームページをご覧になり、ご相談されたのがご依頼の切っ掛けでした。
結果(後遺障害部分)
(1)後遺障害診断日の同行
主治医の先生にこちらの要望どおりの後遺障害診断書を作成していただけることが見込まれましたが、被害者ご本人が不安を感じておられ、また、ご家族のことを思うと万が一にも後遺障害診断で失敗することはできませんでした。そこで、後遺障害診断の日には私も立ち会うことにして、必要な書類を持参して主治医の先生と面談しました。
被害者の方が事故の後しばらく入院しておられた病院で、ご依頼の際に訪問で面談させていただいて以来、久しぶりの再会となりました。当時と比べると被害者の方もすっかり元気を取り戻されており、後遺障害診断も無事終えることができ、安心していただくことができました。
(2)後遺障害等級の認定
無事、後遺障害4級の認定を受けることができ、被害者の方は勿論、奥様もホッとされていたようでした。
示談交渉の経緯
ご依頼を受けた当初、保険会社は被害者の過失を30%主張する予定と言ってきていました。もし、30%もの過失を主張されれば、賠償金が2,000万円近くも減ってしまうことは目に見えていましたので、刑事記録と取り寄せた上、事故の状況を具に分析し、等級認定前の事前交渉を繰り返していました。
その甲斐あってか、4級の認定を受けての交渉開始後に相手が主張してきた被害者の過失は15%でした。さらに粘り強く交渉を重ねた結果、最終的に過失割合は10%での解決となりました。
また、被害者の方は事故前に定年を迎え、既に嘱託社員であったこともあり、保険会社は、逸失利益の基礎収入と言って、被害者の方が本来いくら稼げる方なのかという問題や、今後いつまでにわたり労働能力が制限されるかという労働能力喪失期間の問題ついても、かなり低い数値で反論してきました。
しかし、被害者の方や奥様、可愛らしいお子様方を思い浮かべ、何とか安心していただこうと決めて様々な資料を集め徹底抗戦した結果、こちらの主張通り逸失利益2,590万円の認定を得ることに成功しました。
また、将来の介護費用については裁判所の考え方もなかなかこちらにプラスになるようなものがなく苦心しましたが、数少ない事例と本件に関する事情を結集して交渉し、義肢装具代も含め約700万円の認定を受けることができました。
所感、争点
この件は、被害者やご家族の思いに応える戦いでした。最終報告のため、ご家族で事務所においでいただいた際、被害者の方も奥様も、安堵の表情を浮かべておられ、救われる思いがしました。お子様方にとってはよく分からないお話で随分長い時間お待たせしてしまいましたが(ごめんね!)、きっと立派に成長され、ご両親を助けてくれる頼もしい存在になられることと思います。
事故に遭われて、先行き不安になる被害者の方々はたくさんおいでになると思います。保険会社から金額提示がなされ、果たしてこれで示談して良いのだろうかということもあるでしょう。どうか、悩みを抱えず、我々にご相談下さい。いつでもお待ちしております。